2年ほど前のある日、突然声が出なくなってしまい病院に行ったところ声帯結節なのでまずは1ヶ月間喋らないようにと言われたことがあります。
喋れるようになった後、久々にカラオケに行ったら高音が以前のように出なくなってしまった…そんな経験を友人に話したら「私もなったことがある」という方が。
というわけで、今回は声帯結節とは何か?というお話と、声帯結節にならないためのポイントについて書きたいと思います!
目次
声帯結節(せいたいけっせつ)とは
声帯結節とは、声帯に硬いタコのようなものができてしまい「声が出なくなる」「声がかすれる」「高い声が出にくくなる」というような症状がでるものです。
軽いものであれば、大声を出さないようにしたり正しい発声を身につける等の音声療法のみで回復しますが、症状が出ているのに無理に声を出し続けると手術が必要になる場合もあります。また、手術をした場合でも同じように声を出していると再発するため、手術後は音声療法も必要になります。
声帯結節になる原因
声帯結節の原因は主に以下の2つです。
- 声の使いすぎ(大声を出す・叫ぶ、長時間喋る・歌う等)
- 誤った発声を続ける(無理な発声で喉に負担をかけている)
喉を『誤った方法』や『乱暴』に使うことを『長期間続けている』と声帯結節になると言われています。
私の場合は恥ずかしながらどちらの原因も当てはまりました…
声の使いすぎはヒトカラで6時間くらい休まず歌い続けてましたし、発声も喉に負担がかかるような変な発声方法になってしまいっているなと自分自身で思っていました(なぜその時直そうとしなかった…)
声帯結節でこうなった(私の場合)
実際に声帯結節になった自分の体験を悪い例として紹介します。
- 3連休で毎日カラオケフリータイムを楽しんでいた
- 喋ろうとすると息漏れして声にならない
- ささやき声なら喋れる
- 病院に行く→1ヶ月は喋らないように言われる
- 1ヶ月後、喋れるようにはなった
- 歌ってみると高音域だけ息漏れして音にならない
- 引き続き無理に歌わないようにする→1年後、高音が少しずつ出始める
- 生活と発声の見直し。喉を潤す・うまく発声できると高音が徐々にきれいに
- 2年後、ほぼ復活。現在も引き続き生活に気をつけている
- ボイトレも続け、3年で完全復活(長かった…!!)
私の場合はすぐに病院に行ったこともあり、手術することなく喉を酷使しないという音声治療のみで治すことができました。
が、本当に元通り満足に歌えるようになるまで3年もかかりました…特に歌えなかった最初の1年間は本当に地獄のようだったので二度とこんなことにならないようにと、喉をいたわる生活をするよう心がけています。
声帯結節にならないためには?
声帯結節になってしまうと、歌うのが趣味の方には本当にストレスになります。
しっかり治療すれば治りはするのですが、今までと全く同じ状態に戻るとは断言できません。そして治療中は喉の酷使は避けないといけないので、下手したら長期間沈黙で歌うなんてもってのほかです。
治療中についつい魔が差して歌ってしまい喉を痛め…を繰り返していると治るのがどんどん遅くなっていくので、音声療法で早く治りたければ可能な限り喋らない・歌わないを貫かないといけませんし、ひどくなったら手術です。そして治った後は、衰えた声帯を鍛え直す苦行が待っています。治療にかかった期間が長ければ、本当に一からやり直しです。
声帯結節にならない方が絶対に良いので、声帯結節にならないためのポイントを書いておきたいと思います!
連続で歌う時間は2時間まで
これがもう一番大事!!
特に私のように1人でカラオケに行ってフリータイムで何時間も歌うのが好きな方は気をつけてください(声帯結節になって以来、連続では歌わなくなりました)
歌の練習時間は、プロの方でも2時間が目安と言われています。
誰かと一緒にカラオケに行って歌うと休み休み歌えると思うのですが、1人でカラオケに行くと休憩せずに連続で歌い続けてしまう人が多いかと思います。
1人でカラオケをする時は、例えば本気で30分歌ったら30分休憩する→合計2時間になったら歌うのをやめる、喉に違和感を感じたら歌いたくても歌うのをやめるというのを心がけるのが良いと思います。
物足りなく感じるかもしれませんが、長時間歌い続けてある日突然喉を壊すよりも、1日の時間は少なくても長い年月歌い続けられるほうが良いですよね。
特にカラオケだとフリータイムの方が安くなるからついついフリータイムにしちゃう→時間があるからついつい歌い続けちゃうっていうことありますよね…私みたいになる前に長時間の連続歌唱は控えましょう!
風邪に気をつける

風邪をひいてしまうと鼻がつまって口呼吸になってしまったり咳き込んでしまったりと喉に負担をかけてしまいます。そもそも風邪はひかないにこしたことはないので、風邪をひかないように気をつけましょう。
- うがい・手洗いをする
- 加湿器などを使って乾燥・ウイルスの増殖を避ける
- 外出時や夜寝る時はマスクをつける
外出時のマスクは不織布マスクでOKですが、寝る際のマスクはガーゼやシルクのマスクを使ったほうが保湿効果が高くおすすめです。
私はこちらの就寝用マスクの大きいものを使っています。
しっかりやれば風邪をひく回数が減りますし、喉にも良いので毎日やりましょう!
たばこの煙やほこりを避ける
けむたかったりほこりっぽかったりする環境は喉によくありませんし、強く咳き込んだりするもの喉によくありません。
たばこを吸わない人でもたばこの煙が気にならない派の人もいるかと思いますが(私もです)、自分でたばこを吸わないカラオケ好きさんは、できる限り禁煙ルームを選びましょう。
また、普段自宅や職場で掃除する時はほこりを吸わないように必ず換気とマスクをしましょう。普段から空気清浄機を使うのも良いと思います。
歌う前・歌っている途中・歌った後は喉ケアをしっかりする
これも大事ですよね!
歌い始める前は突然全力で歌い始めるのではなく、準備運動から始めましょう。まずは全身のストレッチをしてから声出しをして体と声帯をほぐしてから歌うようにすれば喉への負担が少なくて済みます。
また歌っている途中は休憩を挟み、休憩中はのど飴をなめたりカフェインの入っていない温かい飲み物を飲んだりするのが良いです。休憩中は極力無言になって喉を休めましょう。
そして歌い終わった後はしっかり休むことが大事です。温かい飲み物を飲んだり、はちみつを摂ったり、マスクやネックウォーマーをして早めに寝るようにしましょう。
正しい発声方法で歌う
ここが最難関だと思いますが、誤った発声方法で喉に負担がかかりすぎると声帯結節になるので、ご自身の発声方法が正しいのかどうか確認してみると良いです。
『どうやって正しい発声方法だと判定するの?』というところですが、おすすめはボイストレーニングの無料体験レッスンに行ってみるという方法です。
発声が正しいかどうかわからなくて不安という理由で体験レッスンを受けると、その場で発声がどうか教えていただけるかと思います。その場で発声方法がまずいと言われた場合は、ボイストレーニングを受けて改善することをおすすめします。
なぜかというと、結局治っても誤った発声のままで再び歌えばまたいずれ声帯結節になるリスクがあるからです。私も病院に行って、歌い方が悪いなら治ってもまた再発するかもしれないから今後は無理な歌い方はしないようにねと釘を刺されました。
私の場合はその後、先生のご指導のおかげで喉に負担をかけない発声方法をなんとか身につけ、そこから1年半くらい…発症してから実に3年で無事に元に戻ることができました。
ボイストレーナーの先生から発声方法に問題なしとのお墨付きをいただけたことで安心できましたし、あとは日々喉をいたわることと長時間歌い続けないことを守っていけば再び声帯結節になる可能性はずいぶん低くなるのではないかなと思っています。
ボイトレお金かかるじゃん!と思うかもしれませんが、カラオケ大好きな人は1ヶ月のカラオケ代を合計するとちょうどボイトレの月謝になったりしませんか…?発声を直しにボイトレに行くのは断然アリだと思います!
まとめ:喉をいたわる生活・正しい発声で健康に歌い続けよう
今回は声帯結節についてお話しました。
もし突然声が出なくなった・声がれが長引くような症状があったり、放っておいたら声が出るようになったけど歌ってみたら高音が息漏れして音にならないというような症状が出た場合はすぐにお医者さんに行きましょう!
自分も声が出なくなって初めて声帯結節の存在を知り、歌えない間は今まで喉を大切にせず馬鹿なことばかりしていたなと本当に後悔しました…
皆様が喉を大切にして末永く歌を楽しめますように!